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Flyable Heart

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Flyable Heart

Flyable Heart
ブランドUNiSONSHIFT:Blossom
発売日2009年3月19日
原画いとうのいぢ / 笹倉綾人 / ぺろ
シナリオ市川環 / 風間ぼなんざ / あごバリア
音楽水月陵

 ご飯はいい。
 ご飯はおいしい。
 ツーリング中に食べるラーメンが好きだ。
 小腹がすいたときに食べるお茶漬けが好きだ。
 イベント帰りに友達と食べるカレーは至高の味だ。
 駅前の立ち食いそばは仕事の疲れを癒してくれる。
 人がおいしそうに食べるのを見るのも好きだ。
 子猫が一生懸命ご飯を食べる姿もほほえましい。
 おいしいご飯をおなかいっぱい食べるのは、とてもとても幸せだ。
 だってご飯には幸福がたっぷり詰まっているから。
 だから今日も太らない体質なのをいいことに、レッツお食事ターイム。

 そんな訳で今回ははらぺこ主人公の青春ドラマ、 UNiSONSHIFT:BLOSSOM の「Flyable Heart (フライアブル・ハート) 」をレビューしてみます。
 事前情報など何も持たず、単にとらのあなのポイント貯まってたからパケ買いしただけだったんですが、直後にえれぇ後悔することになりました。
 いや別に買ったことを後悔したんじゃなく、むしろその逆だから困ってるんです。

のいぢ絵だけが売りと侮るなかれ!

 ユニゾンシフトといえば、かの人気イラストレータ、いとうのいぢさんの愛らしい絵柄が有名なとこですね。
 今回もゴイス美麗な絵がとことん目立っていたので、最初は「ななついろ★ドロップス」のときみたく、ほな~っとしたお話なのかな~と思っていたのですが……。

 すごい。
 ものすごくすごい。
 練りに練られたストーリー、日常シーンに何気なく張られた伏線、キャラ的に無理のない絶妙な台詞回し、丁寧な心理描写、それらが見事に組み合わさった、すばらしい出来でした。
 いやもう、マジで久々にオレ様的ギャルゲ BEST 5 に変動がありましたよ。
 本気で夏コミに本出したいとか思っちゃいましたよ。
 そもそもヒロインはおろか登場人物全員に萌えたなんて初めてですよオレ様。
 のんびり通常版買ったのを今更ながらに後悔しましたよ。初回版のドラマCD聴きたかったよ畜生。
 ファンディスクなんざカルタグラの時しか買わなかったオレ様ですが、これのFD出るなら速攻買うよ!!
 とまぁ我ながらゴイスな惚れ込みよう、てゆーか落ち着けオレ様。

シナリオがゴイス

 物語は主人公、葛木 晶のもとに一通の手紙 (舞台となる鳳繚蘭学園の入学案内) が来たところから始まります。
 超豪華な学食が毎日タダで食べ放題、の一文に惹かれて転校を決意した晶くん。
 意気揚々と学園に向かうと、しょっぱなに花火の大爆発に巻き込まれました。
 おのれ、この程度で俺の食欲はめげないぜ、とばかりに校内に入れば、今度は教員を含め学園の誰もが自分の転入を知らないという有様。
 すなわちこの学園に自分の籍がないという事実。
 オギャー俺ここのご飯食えないの!? 転入早々ゴーホーム!?
 学園を取り仕切る二つの集団、生徒会と繚蘭会のおかげで入学することはできたものの、なぜか女子寮にしかない自分の部屋。
 おまけにルームメイトは変な球形のロボット、マックスくんだったのです。

 晶くんは食べ物大好きっ子なので、しょっちゅうおやつに釣られてしまうのが見ていて楽しい。
 共通ルートは長めですがテンポが良いので飽きませんし、既読スキップも高速なので特に苦にはならないでしょう。
 ただし分岐が若干細かいのと、昨今のゲームにしては珍しく選択肢が多いので、初回はじっくり読んだ方が良いでしょう。まぁ 2、3 選択肢を間違えても問題なく目当てのヒロインルートに行けますが、CG 埋めたいときは要注意。
 前述の通り、普通の会話にそれとなく伏線が張り巡らされていますが、シナリオの運び方が上手く読み飛ばすようなことはないと思います。

 攻略対象のヒロインは6人ですが、個別ルートが別ヒロインの話にリンクしてて、かつ物語全体の伏線にもなっていたりするため、クリアするごとに少しずつ物語の全貌が見える構成になっています。
 かといって個別ルートで手が抜かれていることもなく、ヒロインごとに丁寧なストーリーが語られます。
 特筆すべきはミスリードを誘うシナリオ全体の構成。
 プレイしてて何人か攻略を終えた後に、「はて、あのルートとこのルートで、シナリオに整合性がないような気がするなぁ」とか思うんですよ。考えれば考えるほど、台詞に矛盾があるように思えて仕方がない部分とか。
 ところが全員クリアした直後、今まで矛盾してると思ってた箇所がぴたりと符合するのです。
 クリアするごとに全体像の見える作品はいくつかありますが、一見シナリオの全体像が破綻してるように見せかけておいて、最後に結び直すというのは珍しい。
 いわばギャルゲの周回プレイを逆手に取った、ユーザーの視点にトリックを仕掛ける手法。小粋な演出だなぁ。

登場人物もゴイス

【葛木 晶】
 主人公。無敵の胃袋と超絶食欲を誇るはらぺこイケメン。
 状況に流されようが、面倒な仕事押しつけられようが、おやつがあればいつも幸せ☆
 そんな彼でも恋愛で悩めば食欲がなくなるらしい。
 おいしいおやつが目の前にあるのに、「何でだろ。こんなにおいしいのに、ちっとも幸せになれない」と落ち込む姿が可愛くてしょうがない。
 さらっと女の子がドキドキするようなことを言ってはフラグを立てまくる。そんな彼にヒロイン達はもう夢中です。本人無自覚なとこが救いがたい。

【稲羽 結衣】
 主人公より一週間前に転入してきた転校生仲間。晶と同じくはらぺこさん。
 晶と一緒に山のようなおやつ食べながら、「おいしいよう。幸せだよう」というところが微笑ましくて仕方がありません。
 時代劇スキスキなので、彼女に写真を渡すと全キャラちょんまげになるでありましょう。
 ヒロインの中では唯一すずのが見えるため、すずのともっとも仲がいいのは彼女。
 ちなみにおしりに変なしっぽくっつけてますが、単なるアクセサリなので動物っ娘に変身したりはしません。

【皇 天音】
 ダントツのぱんつ率を誇る繚蘭会長。必殺技はかかと落とし。
 めちゃめちゃ面倒見のいい性格で常識人。それが災いして生徒会長である兄に振り回されっぱなし。
 個別ルートの涙を流すシーンとか微妙なツンデレっぷりとかが可愛いです。
 彼女のルートでは晶くん大活躍です。一番主人公っぽい。

【水無瀬 桜子】
 ぽわぽわした学園のアイドル。脱いだらすごいんです。
 学内での信者多数。たとえ学校行事であろうとも、彼女に銃 (水鉄砲) を向けることなんざ、何人たりともできねぇのだ。
 できれば最初に攻略したい。むしろこの作品は桜子から始まるといっても過言ではありませぬ。
 合言葉は「桜子さんのために~」「桜子さんのために~」「桜子さんをわたしに~」

【雪代 すずの】
 学内に巣くう幽霊ちゃん。でも壁抜けはいまだにできない。
 晶と結衣、あとマックスにしか見えないので、隠密行動にうってつけ……といいたいですが、しょっちゅう壁や机にぶちあたるのでかえって目立ちます。
 がんばりやさんなので暖かい目で見守ってあげましょう。

【白鷺 茉百合】
 桜子を猫可愛がりしてしまう生徒会の副会長。
 桜子と同じく学園のアイドルですが、我らが茉百合様は単なるアイドルの器などではありませぬ。
 彼女の真価は個別ルートに入って初めて発揮されるのです。

【九条 くるり】
 晶が暮らす女子寮の寮長にしてマッドサイエンティスト。マックスのマミィ。
 今日も主人公をレーザーで狙い撃ち☆ 外したら思いっきり舌打ち。相手に聞こえるように音高く。
 個別ルート入ってからのツンデレ度数は戦後最大に違いありません。

まとめ

 可愛らしい絵柄と練り込まれたシナリオ、使い勝手の良いシステムと演出、単純なハッピーエンドで終わらないまとめ方など、万人にオススメしたい一本。
 なんか他サイトのレビューとか見てると辛口の評価が多いような気もしますが、私的には未プレイの人見かけたらとりあえずやってみれ、と言いたいくらいにお気に入りの作品です。

 これから始める人は、桜子→茉百合→天音→くるり→結衣→すずの、の順でプレイすると良いかもです。(てゆーか私の攻略順だが)
 この順番がもっとも話を楽しめると思います。

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